1) 一体これは何なのだ
(写真1)と(写真2)を暫くジッと眺めてください。
これはある悪性リンパ腫の患者さんの胸のレントゲン写真です。
二枚の写真の間、約五ヶ月です。
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なるほど五ヶ月もあれば右の肺に10センチくらいの塊ができて、左の肺の水も随分増えて、もう末期なのかなあ。医者でもそう思う。
この人、49歳の男性Sさんは今年(平成15年)の一月にそけいヘルニア(脱腸)の手術を希望してある大病院へ行った。悪性リンパ腫があると紹介されていたので、胸部レントゲン写真やCT、MRI などを写した結果、これはヘルニアの手術どころではない、リンパ腫の治療をしないとこのままでは後一ヶ月生きれるかどうか判らない、と宣告された。そして、その道の専門の病院で化学療法を受けるようにと紹介されたが、Sさんは行かなかった。
9年前に下血、開腹手術で悪性リンパ腫の診断、続いての化学療法は効果が無いばかりか、副作用でしんどいだけなので途中で拒否、暫くはおなかに大きいしこりを持ちながらも仕事をして、小康状態だった。
5年前の平成10年9月30日に知人の紹介で、とある田舎の希望が丘にある『癒しの館』をSさんは受診した。
「自分も兄弟もここに命を預けるつもりで来た。もう他の治療をする気持ちは全然無い」
月に二回くらい片道3時間くらいかけて通院しながら、漢方・鍼灸・食事療法・呼吸法・瞑想・運動療法その他の代替療法を行い、おなかの中に二ヶ所あった、それぞれ握りこぶし一つ半くらいのしこりはほとんど消えかけていた。
なんとか順調に行っていると思われたが、仕事の無理がたたったのか、マイナス感情が増えたのか、一月の検査で胸部の転移が見つかった。
一ヶ月経っても死ななかったSさんは、八ヵ月後の今も結構元気に、フェリーの船長さんをしている。
ところで実は、これは『奇跡的な回復中』なのだ。
信じられないだろうが、(写真2)が15年4月23日のもの、(写真1)は15年9月24日のもの、つまり正に信じられないくらいの改善が起こっているのは誰が見ても間違いない。Sさんもどう見ても元気になっている。
もちろん抗がん剤も放射線も使ってない。
いわゆる『自然治癒』としか言いようがない。
自然治癒の人は結構いるようだ。当院にも、日本中にも、世界中にも。
私は思うに20年前から、どのようにすれば自然治癒を引き起こすことができるのかを、ずーっと考えていたようだ。
自然治癒は決して偶然ではないと思う。病気になるのが偶然ではないように。
条件さえ整えれば、自然治癒は誰にでも起こり得ることのようである。
皆さん大安心して、ちょっぴり頑張ってみませんか。
( 15.10.2 )
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