今年の冬は、いささかおかしかった。信州といっても、このあたりは太平洋気候帯に属して、これまではあまり雪が降らなかった。雪掻きということを一度もしないうちに、冬が終わってしまう年もあった位なのだ。
ところが今年は寒さが厳しく、根雪の上に更に雪が積もるというよなことが続いて、雪の深さが50センチを超えるまでになった。これほどの降雪を見るのは、生まれて初めてのことだ。こうなると、庭先のプレハブ小屋に行くのも、簡単にはいかない。せっかく道をあけたと思っても、また、降る雪で道が埋まってしまうからだ。
プレハブ小屋まで道をつける(二階から撮影)
その道も次の降雪で埋まってしまう
というわけで、今年ほど春の来るのを待ち望んだ年はない。3月4日に15センチの雪が降り、これを最後に降雪がストップしたときには、衷心ほっとした。が、春らしい陽気になるには、なお、10日間待たねばならず、日陰に残っていた雪がすっかり消えたのは3月14日のことだった。
雪が消えてしまうと、庭が広く感じられる。そして足下にイヌノフグリが小さな花を咲かせているのに気がついて感動したりする。
上方から下方に斜めに走っているのがスキー場
二階の窓から眺めると、伊那谷の底面に春霞が立ち、市街がかすんでいる。里山の雪も消えはじめ、人工雪で固めたスキー場だけが刷毛ではいたように白く見える。
春霞でかすむ遠景
上の光景を、夜、デジカメで撮ったのが次の写真だ。
スキー場の夜間の照明は強烈だ
以前にもスキー場の夜景を載せたが、あれはオリンパスの「C−2000ZOOM」で撮ったものだった。ところが、このデジカメを小学校2年生の孫に貸してやったら故障してしまい、新しいデジカメ(「C−2100Ultra Zoom」)を買い足さなければならない羽目になった。こんどのカメラは10倍ズームの性能を備えているので、夜景を細部まで写し撮ることが出来た。